陶芸技法の色々-今月の一押し
陶芸には様々な技法があります。今日は本焼きの窯出しだったのですが、生徒さんの作品について、先生や作者本人から使われている技法を聞くと、なるほどこれは奥が深いとつくづく感じます。
今月、目を引いたのはこの対のカップです。
外側は薄い緑と黄土色に色分けされていて、所々黒い線が入っています。内側はほぼ真っ白。なんとも不思議な趣です。
「どうやって作ったのだろう?」と作者に制作手順を尋ねました。
- 黒土でコップの形を作る。
- 高台(カップの下の立ち上がっている部分)を削った後、白化粧土(白い土をトロトロに溶いたもの)をかける。
- ある程度乾いた状態で串を使って、引っ掻き傷をつける(黒い線になっているところ)
- 素焼き
- 高台底面に撥水剤(釉薬をはじく薬品、これを塗ることで釉薬が本焼きの時に棚板に垂れてくっつくことが防げます)を塗った後、カップ外側下半分に黄瀬戸(焼き上がると黄土色になる釉薬)をかける。
- ある程度乾いたのを見計って、全体に透明釉(焼き上がると透明になる釉薬)をかける。
- 霧吹きを使って織部(焼き上がると濃い緑になる釉薬)を外側に吹きかける。
- 本焼き
という手順に沿って制作されたそうです。わかっている方には当たり前のことでも、知らない側としては「聞いて納得」という感じでした。
こちらは今日焼き上がった他の作品たち。お皿やお茶碗に細かな模様が入っています。これは飛びカンナという技法で、白化粧を施した器を回しながら専用のカンナをかけることで規則的な模様ができるのだそうです。近いうちに、実際に制作している場面を取材して、詳細はリポートしようと思います。
陶芸クラスでは、毎週土曜日の授業時間内で一日体験を行なっています。初心者向けの手捻り体験と、経験者向けの電動ロクロ体験があります。「自作の食器でお友達をおもてなししたい」「陶を使って可愛いアクセサリーを作りたい」など、陶芸に興味をお持ちのかたは、是非一度体験してみてください。
料金や制作するものなど、詳細は「陶芸クラス」のページでご確認ください。
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