キュビスム講義
新年最初のエントリーです。
昨年末の油絵教室では、実験的にキュビスムの手法に挑戦しました。
実際に制作していただく前に、ルネッサンスからセザンヌ、ピカソとブラック、それ以降の流れを説明するために、3枚のプリントを用意して講義を行ないました。
まずはルネッサンス期に発明された透視図法に対して、近代絵画の父と呼ばれるセザンヌがどういうアプローチをとったのかを説明しました。改めて調べてみると、セザンヌの革新性は当時としては衝撃だったのだろうと想像できました。
そのセザンヌを絵画思想上の父とあおぐピカソが、ブラックとともにどうやってキュビスムを展開していったか、キュビスム第1作となる「アビニョンの娘たち」から、実験的キュビスム、総合的キュビスムへと続く流れを説明しました。
その後、ピカソがキュビスム的手法をどう展開していったか、また、80年代にホックニーがポラロイド写真を使って取り組んだ例なども紹介しました。
この授業を思いついたのは、1月29日まで埼玉県立近代美術館で開催されている「日本におけるキュビスムーピカソインパクト」を見たからです。久しぶりに埼玉県立近代美術館に行きましたが、なかなか興味深い展示でした。
公式サイト 日本におけるキュビスムーピカソインパクト
キュビスムが1920年代と1950年代に熱狂的に受け入れられていたことは今回初めて知りました。それによって絵画表現の幅が大きく広がったことが、その後の現代美術の展開へと繋がっていったことが実感できる展示でした。
生徒さんたちの作品は、次回エントリーで紹介しようと思います。
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