限られた時間の中で
アトリエ新松戸カルチャー教室の油絵クラスでは、年内最後の課題として、
「鉛筆デッサン」
を行いました。
油絵では、足が早いモチーフを描くことがあまりありません。
制作期間が長くなるためです。
そこで2018年のしめくくりとしてモチーフに白菜などを選び、鉛筆デッサンを行いました。
まず白菜です。
1/4にカットされているので、ノーカットの状態では見えなかったモチーフ要素が出てきます。
それは“面”の概念。
今回は、表れたふたつの面がそれぞれ光と影に分かれることに気づいてもらえるようレクチャーしました。
一番上の画像は、ふたつの面をしっかり意識できています。
次はトップにチーズを乗せて焼かれた堅めのパンと炭酸飲料ボトル。
ここでは鉛筆の硬さの使い分けについてレクチャーしました。
たとえばパンの焼き色がついたところは柔らかい(2B〜6Bの濃い)鉛筆を使い、チーズの乗った部分は硬い(H〜6Hの薄い)鉛筆を使うなどして質感の違いを出してみます。
絵だけを見た人に「これはチーズが乗ったパンだな」ということが伝わるかどうかが大事です。
さらには、先日受験部のブログで「円柱を描くとき陥りやすい“視線のブレと思い込み”」について触れましたが、ここでも同じことが言えるなと気づきます。
限られた時間の中で対象を正確に捉えるという勉強は、どのような表現においても役に立ちます。
芸術的な歪みは正しい世界をベースにしてこそ生まれるものです。
来年もまた、時々は基本に立ち返り、様々なことを追求していきましょう。
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